『大丈夫、大丈夫。ごめん、ちょっと何かにつまづいたみたい。ありがとう』


2人に起こされて私は立ち上がった。


恥ずかしい。


『ちょっと~大丈夫~?』


笑いながらの大丈夫には、1ミリの心配も感じられなかった。


ここまでだとあきれて逆に腹も立たない。


相変わらずずっと律君の腕も離さないし。


自分だけの物っていう感じが溢れ出てる。


『大丈夫だから。ありがとう』


そう言いながら、ちょっと顔がひきつった。


『怪我してないか?』


『うん、ありがとう律君。本当にドジでごめん』


『気にするな、暗いんだから仕方ない』


『ほんまやで。こんなに暗くするお化け屋敷が悪いわ』


『言えてるね、確かに』


みんなでフォローしてくれてるのがすごく嬉しかった。


私、最後まで迷惑かけてるよね。


楽しい雰囲気を壊して、自分でも嫌になる。