陸上の試合にはボム先輩といつも一緒に行った。
家まで迎えに来てくれる。
電車に揺られ、くだらない話をしながら、目的地を目指す。

帰りには、決まって寄る喫茶店があった。
ボム先輩は怖いもの無しで、ダバコをいつも持っていた。

なので、私はボム先輩からタバコを貰い一服した。
それが、試合の時のルーティンだった。


ボム先輩と付き合ってからも、しんちゃんと遊ぶのは無くならなかった。

時間があるとしんちゃんに電話をし、会える時は会って遊んだ。
夏には花火もした。
寒い時期には手を繋いで温めあった。


私には彼氏がいる。
でも、しんちゃんとの時間は無くしたくなかった。