そんな中、ハプニングが起こった。

その日は、本当に体育館の舞台に上がっての練習だった。


初めに言い出したのは、もちろんしんちゃんだ。

「誰か、足臭い!!」

そう、体育館の舞台の上はかなり臭かった。

そして、私は犯人が誰なのかを知っている。


しずちゃんだ。

しずちゃんはいつも靴下を履かない。
素足のまま靴を履く。

だから、教室で話してる時でも、近くによると、かなり臭かった。


友達として、言うべきだったのか?
イヤイヤ、言えるわけがない。

「なーなー、しずちゃん?しずちゃんの足臭いで」

ムリムリムリムリ。
いくら仲良しでも言えないものは言えない。


だから、その時も私は黙っていた。

そのうち、みんなが足臭い。誰や?

と、ちょっとした騒ぎになった。