話を前へすすめる真紀の腕をアズサが掴んだ。


アズサの顔色は相変わらず悪くて、怯えているのがわかる。


真紀はアズサの手を握りしめて少しさすった。


「大丈夫だよ、直人が怖い話を持って来れなかったらアズサはなにもしなくていいんだから」


直人へ聞こえないように声をかけると、アズサも他のメンバーに気が付かれないように小さく頷く。


それで少し落ち着いたのか、顔色もよくなった。


「時間も今日と同じでいいと思う。放課後、4時頃にここに集合だ。じゃあ、僕はもう変えるよ。怖い話を探さないといけないから」


直人はそう言うと7人に背を向けて一番に公園を後にしたのだった。