床に座り込んだ状態で呆然としていた瑞穂が我に返ったように美聡を見た。
「あ、美聡。こっちこそごめん。今ちょうど帰り道に肩を叩いてくる妖怪の話を読んでいたの」
瑞穂は説明しながらどうにか立ち上がり、本と椅子を元に戻した。
「で、なにか用事?」
机の中に本を片付けながら聞く。
「うん。瑞穂って怖い話が好きだよね? この街についての怖い話とかも知ってる?」
その質問に瑞穂は驚いた表情を美聡へ向けた。
「知ってるけど、どうしたの? 美聡は怖い話が苦手だよね?」
「うん、ちょっとワケがあって……」
自分たち以外の生徒に今自分たちがやっていることを説明していいかどうかわからず口ごもる。
なにも知らない人になら伝えることができるけれど、学校関係者には言えなかった。
「そっかワケがあるんだね」
美聡の真剣な表情を見て納得したように瑞穂は頷いてくれた。
それ以上深く質問する気はないようで、ホッと胸をなでおろす。
「あ、美聡。こっちこそごめん。今ちょうど帰り道に肩を叩いてくる妖怪の話を読んでいたの」
瑞穂は説明しながらどうにか立ち上がり、本と椅子を元に戻した。
「で、なにか用事?」
机の中に本を片付けながら聞く。
「うん。瑞穂って怖い話が好きだよね? この街についての怖い話とかも知ってる?」
その質問に瑞穂は驚いた表情を美聡へ向けた。
「知ってるけど、どうしたの? 美聡は怖い話が苦手だよね?」
「うん、ちょっとワケがあって……」
自分たち以外の生徒に今自分たちがやっていることを説明していいかどうかわからず口ごもる。
なにも知らない人になら伝えることができるけれど、学校関係者には言えなかった。
「そっかワケがあるんだね」
美聡の真剣な表情を見て納得したように瑞穂は頷いてくれた。
それ以上深く質問する気はないようで、ホッと胸をなでおろす。