「わからない。このくらいの都市伝説なら、きっといくらでもあるだろうから」


直人はスマホをしまいながら素直に答えた。


本当に死者が戻ってきてくれるのかどうか、やってみたいとわからない。


「これをやるの?」


普段はしっかり者のセナが声を震わせている。


怖い話はみんなそれほど好きじゃないのだ。


「夏休みに入ってみんなが集まれなくなる前に、やってみてもいいと思ってる」


そう答えた直人もまだ顔色が悪かった。


やってみてもいいと思うとみんなに伝えることで、自分の意志を確定したかったようにも見える。


直人の言葉に7人は一瞬黙り込んだ。


空を見上げたり、自分の足元をジッと見つめている。


その時間はほんの数分だったはずなのに、8人にとっては永遠のように長い時間に感じられた。


「僕たちなら、学校が終わった後にこうして集まることができる」