朝早くからこんな場所で怖い話を聞くことになるなんて思ってもいなかった。
放課後になってからサッと聞いたほうがよかったかもしれない。
そんな後悔をしているなんて知らず、美月は怖い話を開始した。
それは今までみんなが話したものとは少しだけ志向が違うものだった。
だけど十分に怖いし、ちゃんとこの街で起こったことだ。
なにより、何話も怖い話を聞くのがいやだったアズサは「ありがとう、もう十分だよ」と早々に怖い話集めを切り上げてしまった。
それから放課後になるまでは話の練習をするつもりでいたけれど、思い出すだけで背筋がゾクリとしてしまってなかなかうまく行かない。
トイレの個室で美月の話を思い出すととたんに怖くなって飛び出してしまう始末だった。
結局ほとんど練習ができないまま放課後が来てしまっていた。
「アズサ、大丈夫か?」
顔色の悪いアズサを心配したのは直人だった。
放課後になってからサッと聞いたほうがよかったかもしれない。
そんな後悔をしているなんて知らず、美月は怖い話を開始した。
それは今までみんなが話したものとは少しだけ志向が違うものだった。
だけど十分に怖いし、ちゃんとこの街で起こったことだ。
なにより、何話も怖い話を聞くのがいやだったアズサは「ありがとう、もう十分だよ」と早々に怖い話集めを切り上げてしまった。
それから放課後になるまでは話の練習をするつもりでいたけれど、思い出すだけで背筋がゾクリとしてしまってなかなかうまく行かない。
トイレの個室で美月の話を思い出すととたんに怖くなって飛び出してしまう始末だった。
結局ほとんど練習ができないまま放課後が来てしまっていた。
「アズサ、大丈夫か?」
顔色の悪いアズサを心配したのは直人だった。