「しおり!?」
不意に直人が叫んで立ち上がり、握っていた手が離れた。
みんなの呼吸が一瞬止まる。
「しおりなのか!?」
直人が右手をモヤへと伸ばす。
モヤは一瞬完全な人の形を作った。
しかし顔の凹凸まではわからないし、髪の毛が長いのか短いのかもわからないまま、またぼやけてしまった。
「直人、やめておけよ」
浩が直人の腕を掴んだ時白いモヤはブワリと風を巻き起こすようにして霧散した。
モヤが消えると同時に寒気が消えて、夏の暑さが舞い戻ってくる。
「しおり……」
直人が小さくつぶやいた。
そして視線はアズサへ向けられる。
不意に直人が叫んで立ち上がり、握っていた手が離れた。
みんなの呼吸が一瞬止まる。
「しおりなのか!?」
直人が右手をモヤへと伸ばす。
モヤは一瞬完全な人の形を作った。
しかし顔の凹凸まではわからないし、髪の毛が長いのか短いのかもわからないまま、またぼやけてしまった。
「直人、やめておけよ」
浩が直人の腕を掴んだ時白いモヤはブワリと風を巻き起こすようにして霧散した。
モヤが消えると同時に寒気が消えて、夏の暑さが舞い戻ってくる。
「しおり……」
直人が小さくつぶやいた。
そして視線はアズサへ向けられる。