☆☆☆
すべてを話し終えたとき、強い冷気が周囲を包み込んでいることに気がついた。
他の7人も不安そうに周囲を見回している。
「浩の話、今までで一番怖かったよ」
真紀が珍しく震えている。
そう言われると嬉しい気持ちになるけれど、今はこの寒気の原因を突き止めたかった。
そういえば、話を終えたメンバーたちはみんな肩をつつかれたと言っていたけれど……。
そこまで考えた時、東屋の真ん中にぼんやりと白いモヤが漂っているのが見えた。
モヤはグネグネと動きながらもどんどん人の形になっていくように見える。
浩は思わず隣に座っていた直人の手を握りしめていた。
直人も中央のモヤに釘付けになっていて、手を握られたことにも気が付かない。
「なんだよこれ……」
絞り出すような声で言ったのは和輝だった。
和輝の顔は真っ青になり、モヤから逃げるように片足はベンチの上に上がっている。
モヤの存在はまだ話を終えていないアズサにも見えているようで、涙を浮かべて震えている。
すべてを話し終えたとき、強い冷気が周囲を包み込んでいることに気がついた。
他の7人も不安そうに周囲を見回している。
「浩の話、今までで一番怖かったよ」
真紀が珍しく震えている。
そう言われると嬉しい気持ちになるけれど、今はこの寒気の原因を突き止めたかった。
そういえば、話を終えたメンバーたちはみんな肩をつつかれたと言っていたけれど……。
そこまで考えた時、東屋の真ん中にぼんやりと白いモヤが漂っているのが見えた。
モヤはグネグネと動きながらもどんどん人の形になっていくように見える。
浩は思わず隣に座っていた直人の手を握りしめていた。
直人も中央のモヤに釘付けになっていて、手を握られたことにも気が付かない。
「なんだよこれ……」
絞り出すような声で言ったのは和輝だった。
和輝の顔は真っ青になり、モヤから逃げるように片足はベンチの上に上がっている。
モヤの存在はまだ話を終えていないアズサにも見えているようで、涙を浮かべて震えている。