「もうずっと昔に引退しちゃったから下手くそかもしれないけれど」


おばさんはそう言って咳払いをし、喉の調子を確認している。


「タダでプロの話をきけるなんてめったにないことだぞ」


俊明に言われて浩は大きく頷いた。


そしておばさんは「この街に関するこわい話なんだけどね……」と、話を始めたのだった。