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話を終えた後は必ず沈黙が訪れる。


和輝はみんなの反応をドキドキしながら見守った。


「気持ちわるい」


アズサが顔をしかめてつぶやく。


確かに、自分の話は他のみんなの話と少し違って、気持ち悪さのあるものだった。


そのためみんなの印象にも強く刻み込まれたみたいだ。


「でも、十分怖かった。今までの話もそうだけど、やっぱり生きている人間が一番怖いんじゃないかなって思える」


直人がフォローするようにいい加えたので和輝はホッと胸をなでおろした。


と、その時だった。


冷たい空気が体にまとわりついてきて、和輝は目を見開いた。


これが話し終えたヤツらが言っていたことか?


そう思って体を硬直させたときトンッと背中を誰かに叩かれていた。


ハッと息を飲んで勢いよく振り返る。


しかし、そこには誰もいない。