誰か知り合いが来ていないだろうか。


そいつに話を聞いてみようか。


そんないきあたりばったりなことを考えながらゲームセンターの奥へと向かう。


そこに置かれているのはコインゲームや、格闘ゲームなどだ。


100円で長時間遊べるそれらのゲームも実は好きだった。


つい少しだけ遊ぼうかななんて思ってしまう中、1人の顔見知りを見つけた。


格闘ゲームをして遊んでいるのは同じクラスの飯田という男子生徒だった。


「飯田!」


実は飯田の姿を見つけてすぐに近づいていった。


「え、杉本くん?」


突然声をかけられた飯田はゲームも忘れて手を止めて実を見つめている。


色が白くてまるで女の子のように可愛い。


「あ、お前負けるぞ!」


実に言われて慌てて視線を画面に戻したものの、時すでに遅し。