「す~~~ご~~~~い~~~~!!」

入るやら否や、芽衣がへばり付くように並べられたスノードームを見ている。膨らんだ期待以上に良い反応してた。

「奏志、見て見て!これすごいよ!」

こっちこっち!と手招きをされ、隣に並んだ。

「ん、どれ?うっわ、マジだ!超細けぇ!」

「職人技だよね~、ずっと見てられる…!」

キラキラと落ちていくスパンコールをじっと2人で眺めた。

光に反射され、時折眩しく、揺れて。

「キレイ…」

何百個も並べられたスノードームはファンタジーな世界で、ありすぎて目移りしてしまうほど眩しかった。

無意識に芽衣が呟いでしまうほどに。

そんな横顔を見ていた、俺にはスノードームよりも芽衣の方が気になって。

「スノードームって言うだけあってやっぱ雪をイメージしたの多いね、でも夏の金魚鉢もかわいい!発想力すごい!あっちのやつはさ…っ」

まるでスノードームみたいに瞳をキラキラさせた芽衣が息をつく間もなく話す。言いたいことがありすぎて、早口になる芽衣の話を“うんうん”と相槌を打ちながら聞いた。

「めちゃくちゃ楽しいね!!!」

「おう!!!」

どんだけ興奮してんだよって、ちょっと笑った。

最終的に楽しいねってまとめ、何なんだよ。

それも芽衣らしいし、芽衣が好きそうだなって今日はここを選んだ。