わたしの身体中に電気が走った。

これって…

いつだったか、わたしが誕生日にプレゼントしたもの。

最近は物騒だからって、ネットで買ってあげた、スタンガンだよね?

あのときは、大げさだねーって笑われたけど…

今でも大切に持っててくれたんだ。

なんか、嬉しかったよ。

だけど、今のってもちろん殺意だった。

やっぱり、昔には戻れないんだね。


安心して。苦しまないで一瞬で、済ませるから。

身体中に流れる電流を右手にあつめて、母親の心臓に押し当てた。

手から放たれた電流はその力を何倍にも増して、その心臓を麻痺させた。

「お母さん、苦しくなかったでしょ?」