死神が、他人事のように話す。

「世の中って思い通りになんて、ならないもんだな」

その発言に少し、イラっとした。

「あなたは、どう?」

「ぼくは死神だよ? きみみたいに無力じゃない。一緒にしないでくれ」


おっしゃる通り、わたしは無力。何もできないやつ。

腹立たしかった。

自分自身を含めたすべてに腹が立ってきた。

身体中が火に包まれた、あのときのように熱くなっていく。

怒りが溢れてきて、どうにも抑えきれない。

こんなやつらの思い通りになるなんて、

「ぜったいに、いやだっっ!」

わたしは、ありったけの声で叫んだ。