「ちょっと、銀太に呼ばれたから、俺行くね」

「はぁ!?」

「今日はありがと」



嵐のように去っていった市川。

置いてけぼりの私はただただ呆然と座っている。

目の前には市川特製ドリンクと、お札。

なにが起きたの……。
呼び出したの、自分のくせに。

っていうかお金多いし。1000円もいらないのに。



見たことない色のドリンクをまじまじと見つめてみる。

……なんか飲むの怖いわ。

なんとなく、メロンソーダは入ってそうな気はするけれど。



─────それにしても。

市川の過去の話、初めて聞いた。