「何してんの?」
そう零した三咲は階段を登ってすぐのところで、こちらに鋭い目を向けている。
「………っ」
三咲の姿を見ただけで、私の胸はいっぱいになった。
思いが通じたみたい……。
気を緩めるとすぐにでも涙が溢れそう。
だけどなんで、三咲がここに……?
そんな疑問が浮かびながらも、地面で広がる裁縫道具が再び目に止まって。
……三咲が蹴飛ばして、助けてくれた。
そんな風に考えると、なんでここに来てくれたのかなんて、どうでもよくなった。
三咲が来てくれた。助けてくれた。
もうそれだけで、充分だ。
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