授業が終わるとすぐに三咲に辞書を返しに行ったけれど、私は目を合わせて話すことができなかった。
【じゃあ終礼終わったら下駄箱で】
…本当に放課後、ラヴ・アラモードに行くことになったから。
どうしよう。なんか、流れで約束してしまったけど。
自分が男子と2人でカフェなんて、想像すらできない。
大丈夫か私?
ケーキとか上手く食べれなくて、途中で倒しちゃうタイプだけど、大丈夫か…?
だけど────
「絃、帰ろぉ」
ぼーっとする私の腕に抱きついてきた、のえる。
そんなのえるの頭の上に手を乗せる、和佳。
─────2人に相談するのは、なんか小っ恥ずかしい。