「あの、ごめんね。その……琴宮さんの前では、なかなか話しかけずらくて」
他のふたりも、同調するように小さくうなずいた。
そうだったんだ……。
琴宮さんがいないからだとしても、話しかけてもらえるのは嬉しくて。
「全然大丈夫!」
笑顔を見せると、みんなもほっとしたように笑ってくれた。
佐藤さんはそのまま私の布団敷きを手伝ってくれて、おかげで早く終わり、それぞれ自分の布団の上に座って話を続ける。
「来栖さんてすごいよね。私だったら絶対に心が折れちゃって登校拒否しちゃう
よ」
「でも、その強い心こそがローズって感じもするよね」
「私、ローズの選挙では来栖さんに入れたんだ」
「私も! 頑張っててすごいなあって思ってたの」
「……ほんとに?」
ウソみたいな話に、胸がジーンとした。
こんな身近に応援してくれていた人がいたなんて。
うっ、泣きそう。