しばらくすると旦那が帰って来て

「猫は、どんなんや何処に居てるねん」

大きな声で話しながらドスドスと足音をたてて部屋に入ってきた。

ケンは

「シッ〜」

と旦那を睨んで

「今、寝てるねんで静かにして」

とケースに覆い被さった。

「そうか…分かった見せてみ」

ケンの耳元で言って覗き込んで三毛を見て

「♂か♀か どっちなんや」

と聞かれてケンが

「知らんそんなん教えてもらってないで」

とキョトンとした顔をして答えた。

「そうなんか…名前は決まったんか」

「うんん…まだ決まってない…どんなんが良いかな」

と二人でコソコソと話していた。

「は〜いご飯が出来たから食べよか手洗っておいで〜」

と二人に言った。