朝、家を出るとそこには理央が立っていた。律くんよりも早く来てるなんて珍しい。



「おはよう」

「昨日、律の家で何してたの? 」



不機嫌そうな声で理央が言った。昨日の理央の顔が浮かんだ。



「理央には関係ないよ」



やっぱり、気になるよね。理央の前で律くんの家に直行したからね。しかも「今日も家来るの? 」とかわざわざ聞いてくるから。



「俺に言えないようなことなんだ」

「ちがうよ、べつにそんなこと……」

「何、紅くなってんの」



え、紅くなんかなってないよ。

手で顔を隠した。ほんのりと頬が熱を持っていた。

やましいことなんてしてないのに。律くんに胸を揉んでもらっていたなんて言えないよ。