ただの計算ミスだった。

人に見られてると気が散って勉強できないんだよね。いつもはこんなケアレスミスしないのに。



「理央が邪魔するからだよ」

「あ、5番も違う」



さっき解いた問題を見直すと、今度は普通に解き方が間違っていた。

理央に見られているとか関係なかった。

解きなおして見るも、正解にたどり着かず、苦戦する。無闇にシャーペンを転がした。



「そこは、この公式を使って」



これか。なるほど。

理央の示した公式を使って解くとすんなり、答えが出た。



「さすが、理央」



その後もたまに理央に助けられながらも問題を解いていく。

数学が得意な理央のおかげでとくにつまづくことなく、課題を終わらせることが出来た。

これで、次の授業で当てられても大丈夫だね。