「愛乃、大好き」
勢いよく抱き着かれた。
「俺も愛乃に彼氏ができたら嫌だ」と耳元で弱弱しい声が聞こえた。
いつもの頼りになる律くんとは程遠い声に心臓がはねたのは秘密だ。
*
翌日、約束通りにテニスの練習をすることになった。
着信音をオンにしておいたからモーニングコールに気づくことができた。スマホに手を伸ばす。律くんからのコールだった。
「おはよう、愛乃」
スマホ越しに聞こえるはずその声は異様にもリアルだった。まるで、すぐ近くにいるかのような。そう思って横を見るとスマホを片手に持った律くんがいた。
「律くん? 今日は電話出られたよ? 」
「理央がいると愛乃を独り占めできないから」
頭を撫でられる。
「独り占め? じゃあ、私も律くん独り占めだね」
ふふ、と笑って言った。
学校で人気者の律くんを独り占めするのは贅沢だなぁ。
勢いよく抱き着かれた。
「俺も愛乃に彼氏ができたら嫌だ」と耳元で弱弱しい声が聞こえた。
いつもの頼りになる律くんとは程遠い声に心臓がはねたのは秘密だ。
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翌日、約束通りにテニスの練習をすることになった。
着信音をオンにしておいたからモーニングコールに気づくことができた。スマホに手を伸ばす。律くんからのコールだった。
「おはよう、愛乃」
スマホ越しに聞こえるはずその声は異様にもリアルだった。まるで、すぐ近くにいるかのような。そう思って横を見るとスマホを片手に持った律くんがいた。
「律くん? 今日は電話出られたよ? 」
「理央がいると愛乃を独り占めできないから」
頭を撫でられる。
「独り占め? じゃあ、私も律くん独り占めだね」
ふふ、と笑って言った。
学校で人気者の律くんを独り占めするのは贅沢だなぁ。