いつものように
私は家事をこなしていく。
奴はというと
定位置に座ってゲーム。
しかもヘッドホンまでして
邪魔すんなって感じなんだろうな…
いや別にさ
邪魔しないけどさ
あんたが邪魔なんだよ…
言葉が喉元まで出そうになる。
「堪えろ…わたし。」
「うわぁー!!!まぢかよ!!!」
いやいや
まぢかよ、はこっちのセリフや…
そりゃ休日に何しようと
良いけどさ…
私だって休みたい……
「あ、めぐちゃ〜ん!!!
お昼ご飯俺さーラーメンがいいな」
プチンと私の中で
何かが切れた…………
「あのさ………」
まぢギレすると思う。
触るなって言われとるから
でもこっちがまぢギレよ!!!!!
私は拓斗の付けてるヘッドホンを
後ろから剥ぎ取った。
「私はさ、あんたのお母さんじゃないの!!
全部今やっててさご飯?
ゲームばっかりやってて何とも思わない?」
ブチギレたった…………
拓斗はキョトンとして
私の顔見てる
「もういい!!!!!!!!
私辞めた!!!知らない!!!!」
リビングを出て
ベッドルームに向かう
-バタン!!!!-
布団に潜り込む。
イライラは収まらない………
「何なのよ!!!!!!腹立つ!!!」
普段はなんとも思わないのに
というかなんでもしてあげたい。
でも、今日はちょっと何だか
あんまり調子が良くなかった…
イライラして
布団に潜り込んでたら
いつの間にか寝てしまったみたいで
リビングからはいい匂いがしていた。
-コンコン-
「めぐ?開けてもいい?」
控えめな少し小さめな声が
外から聞こえてきた。
イライラがまだおさまらなくて
返事をしなかった。
そしたら
拓斗はそろーっと入ってきて
ベッドの傍に屈んで私の顔を覗き込む。
「めぐーごめんね」
いっつもそう。
ご機嫌取るように謝ってくる…
それが無性にイライラする。
「俺…ご飯作ったの。
一緒に、たべよ」
「……いらない」
少しの沈黙。
たぶん拓斗はシュンとしてる。
「そぅ…だよね。
わかった。ラップしとくから後で食べてね」
私の頭らへんをぽんぽんと撫でると
静かに部屋を出ていった。
私は手元にあった
クッションをドアに投げつける
イライラが止まらない…
拓斗が出ていったあとは
外からも音がしなくて
シーンとしていた。
私の頭も少しづつ冷めてきた。
でも
出るに出られない。
あんだけ突っぱねて無視して
最後は優しさを拒否してしまった。
「うーーーっ」
どうしよう………
絶対さっきが謝るチャンスだったのに