思わず口に出してしまった言葉に気付き、慌てて口元を両手で隠す。いくらなんでも今の言い方は酷いよね。
「すみません、言い過ぎました」
口元を抑えたまま謝る私に、西田さんは「そういう素直なトコも、結構好きかも」と呟くから。
即座に反応し、顔が火照ってきてしまう。
「からかわないでください」
二人きりの、こんな空間で言われたら。自惚れてしまうから。
これ以上、私の心を乱さないで……。
西田さんに送られ会社付近までやってきたが、さすがに正面玄関に停車してもらうには目立ちすぎる。時間帯的にも社員達が帰宅を始める頃だし。
考えた結果、会社を通り過ぎ一つ目の信号を左に曲がり、小さな公園の入り口で降ろしてもらうことにした。
「ごめんね、ちゃんと送ってあげられなくて」
「いえ、ありがとうございました。おかげで迷子にならずに会社まで帰って来れました」
「ははっ。じゃあ、今度迷子になった時は俺を呼んでよ」
「すぐに迎えに行くから」と言ってくれた西田さんに対し、嬉しい気持ちをワザと隠し「そう何度も迷子になりませんよ」と苦笑いで答える。
また西田さんの事務所へ向かう途中迷子にならない自信など全くないのだけれど、そうとしか答えられなかった。
「すみません、言い過ぎました」
口元を抑えたまま謝る私に、西田さんは「そういう素直なトコも、結構好きかも」と呟くから。
即座に反応し、顔が火照ってきてしまう。
「からかわないでください」
二人きりの、こんな空間で言われたら。自惚れてしまうから。
これ以上、私の心を乱さないで……。
西田さんに送られ会社付近までやってきたが、さすがに正面玄関に停車してもらうには目立ちすぎる。時間帯的にも社員達が帰宅を始める頃だし。
考えた結果、会社を通り過ぎ一つ目の信号を左に曲がり、小さな公園の入り口で降ろしてもらうことにした。
「ごめんね、ちゃんと送ってあげられなくて」
「いえ、ありがとうございました。おかげで迷子にならずに会社まで帰って来れました」
「ははっ。じゃあ、今度迷子になった時は俺を呼んでよ」
「すぐに迎えに行くから」と言ってくれた西田さんに対し、嬉しい気持ちをワザと隠し「そう何度も迷子になりませんよ」と苦笑いで答える。
また西田さんの事務所へ向かう途中迷子にならない自信など全くないのだけれど、そうとしか答えられなかった。