ズキンッ……。
胸の奥は正直に反応しちゃうけど。
ダメだ。これまでいつも私のそばに居てくれた伊緒くんを応援しないと。
「うん……頑張って……。伊緒くんなら、絶対にうまくいくよ」
涙を拭いて、笑顔でエールを送った。
「ありがと。じゃあ言うわ。
……俺、モモのことが好き。世界で一番、いや、宇宙で一番好きだ」
へっ……?
「い、伊緒くん……?」
突然何を言い出すんだろう。
「あっ、もしかして……予行練習……?」
「……バカ、人が真剣に言ってんのに」
伊緒くんは少し照れた顔で、口を尖らせた。
えっ……! これって。
「いい加減気づけよ。俺がどれだけモモのことを好きか、分かれよ……」
「うそっ……!」
私の甲高い声が、静かな森に響いた。
「好きでもない子を抱きしめないし、キスしたりしないって」
「だっ……それはっ……私がペットで……っ、あのっ……」