キャンプ中、私が元気がなかった原因をきっとわかってくれてたんだよね。
優しすぎて、涙が出てきそう。
と、そのとき。
「モモ……っ!」
闇の中から声がした。
えっ……?
遠くからでも、ハッキリわかるこの声の主は。
……伊緒くん!?
振り返ると、ものすごい勢いで伊緒くんがこっちに向かって走ってきていた。
うそっ、なんで!?
「やっ……!」
ビックリした私は、思わず駆けだしていた。
猫に見つかったネズミみたいな早さだったと思う。
わき目もふらずに一目散に逃げたんだ──
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…