「大体、今までの彼女と1ヶ月続いたこと殆どないじゃない」

ボソッと呟いた。

「テレビの裏のエロビデオで―――」

「餅焼けたよ!!おしるこで食べようか!」

聞こえてたみたい。

顔が真っ赤か。

クスッと笑った。

可愛いから。


彼が立ち上がって、キッチンに行く。

「いやー。寒い」

彼が立ったことで隙間が開いたコタツから冷気が入り込む。

モソモソとコタツの奥まで入って、顔だけを出す。

スポッと顔を出すと、彼と目が合った。

「フッ。間抜けな顔」

彼の言葉にムカッとしたが、この格好が幸せ。

ここにいられるだけで、胸がいっぱい。

大きく息をすると、いっぱいに彼の匂いがする。

温めたおしるこに餅をいれ、私に渡した。

「ほい。俺特製のおしるこ」

「…アリガト」

「冷めないうちにお食べ。おいしいから」

「お母さんみたい」

「こんな子供いらねー」

クスクス。

自然と笑みがこぼれる。

「ほんとにさぁ。25なんだし結婚とか考えないの?」

「………」

あなたが言わないで。

「整った顔立ちしてんだから、ぜんぜん男っ気ないわけじゃないだろ?あっとゆーまに30になるよ」

うーーーー。