キーンコーンカーンコーン


学校が終わったチャイムが鳴り響き、皆ぼちぼちと帰っていく。



「由良、帰ろ。」


「うん、」


家に帰ったら何をされるのか、そんなことばかり考えて授業に全く集中できなかった。



ドキドキしながら帰路につく。


さりげなく、道路側を歩いてくれる來。


握られた手から伝わる体温が私の心臓の動きをさらに速める。


珍しく、静かな來。


昼休みからいつもだったらもっとベタベタしてくるのにおとなしくなった。