「こいつからしたら悩むわよね。あいちゃんの願いは、叶えたいだろうし。でも、私に優しくするのは、無理があるみたいだし。」

私の願いは、叶えたいのかな……。

海斗くんの優しさに嬉しくなる。

「私も嫌だけど。海斗に優しくされるなんて……」

よっぽど嫌なのか眉を寄せている莉子ちゃん。

「ごめんね。あいちゃん、僕やっぱりあいちゃん以外どうでもいいから……」

「はぁ……やっぱり。そう言うと思ってた。わかりやすいのよね。あんた」

“あいちゃん以外どうでもいい”そんなこ
と……言われていいのかな。
私なんかが……。

海斗くんには、やっぱり私以外にいい子が居ると思う。
海斗くんに釣り合う……。

「あいちゃん、心配しなくていいわよ」