なんだか騒がしいけれど、それよりも隣を歩いている久遠くんに対してドキドキするばかりで。
「……天音、自分で弁当作ったの?」
「へっ!あ、うんっ……!!」
「すごいな」
「!そ、そんなことないよっ……!」
本当に、腕がいいわけではないが、褒めてくれるととっても嬉しい。
っていうか、それ以前にお話しできてるだけで嬉しいよ……!!
「あっ……久遠くんは、お昼ご飯なぁに?」
「パン」
「……?そ、それだけっ!?」
「ん。クリームパンだけ」
……?くりーむ、ぱん……?
も、もしかして久遠くんって……!
「久遠くんって、甘いものが好きなの?」
「……まあ」
「そ、そうなんだ!」
やっぱりっ……!私も甘いものは大好きだし、気が合うといいなっ……!!
「私も、甘いの好きなんだっ……!」
「シュークリームとか、ドーナツとか?」
「へっ!?よ、よくわかったねっ……!!」
すごいっ……ふたつとも、私の大好物なの!!
「久遠くんは、すごいねっ!」
「……天音のことなら、なんでも知ってるよ」
「……?久遠くん、なんか言った……?」
「なにも」
なにか言っているように聞こえたんだけどなっ……。