said花


「木崎さん、」


びぐっ、


せ、先輩、


このままじゃ作戦が台無しに!


でも、先輩から話し掛けてくれることなんてもうないかも、


「木崎さんなんで俺のこと避けるの?こっち向いて、」


あれ?


心なしか拗ねているような、悲しんでいるような、怒っているような声に聞こえる。


ん?


先輩のこんな声は聞いたことがなくて不安になる。


「木崎さん、」


もう一度呼ばれて振り向いてしまった。