「結花はいいよねー」

里美が言う。

いつもなら一緒にお弁当を食べる結花は、今日はいそいそ先輩のところにいってしまった。

「うちら4人、寂しいねー」

里美が続けると、
ほのかも美菜子も頷いた。


お昼休み。3階の渡り廊下に座り込んでお弁当を囲む4人。

里美はちょっとぽっちゃりした体型でショートカット。バレー部。

ほのかはバイトばっかりの勤労少女。

美菜子は長身スレンダー美人。彼氏はいるけど中学からの付き合いでときめきも薄まったらしい。

ほのかと美菜子は高等部からの友達。でもみんなずっと知ってたみたいに仲がいい。


「出会いが欲しいよー!」

私の言葉に、みんなしみじみ頷いている。

「ねぇ。合コンしない?」

「いいね!」
と里美と美菜子。

「バイトのない日なら」
とほのか。

「つか美菜子はいいの?」

里美が聞く。

「多分ケースケ良いっていうよ。恋人っつかもう家族みたいな感じ」

美菜子が答える。

ケースケは美菜子の彼氏だ。

「よし!きまりだね!」


私は俄然はりきっていた。