「まぁ、冗談は置いといて。真面目な話永和は彼女居るくせに春に近付いて来たってことか」




そんな感じはしなかった



本当に初めから彼女が居る上で俺に運命だの言い寄って来たのか





「郁也捕まえよう」



本人だと話してくれないかもしれねぇ

郁也なら





そう思い郁也を呼び出した





「えー……何?俺殺されるんすか?」

「いいから黙って座れ」







時雨は何故か喧嘩腰





「永和について聞きたいんだ」

「……何ですか?」

「あいつに彼女居るって本当?」





郁也は少しだけ考えて





「………ちょっと違います」



否定した






「どういうことだよ」

「………彼女じゃなくて婚約者なんです」





は?

なんだよそれ







「彼女よりきついじゃねぇか」






やっぱり俺と永和が運命の番だなんて

有り得ないんだ