「推薦されたからには一緒にやるパートナーは俺が決めたいんだけど」
それでも当の本人は折れる様子もなくて。
「美瑚、一緒にやろ?」
わたしの机の横にしゃがみ込んだ清瀬くんは、わたしの目を見てそう言った。
「え、清瀬が女子を名前で呼んだ……?」
「そもそもうちのクラスにあんな子いたっけ?」
クラスの男子も女子も、コソコソと何やら話しているのが聞こえる。
その視線がどうにもいたたまれなくなってきて。
「……やっぱりイヤな人」
「ははっ、知ってる。じゃあ、決まりでいい?」
早くこの状況から脱したい一心で、わたしは小さく首を縦に振った。
「……いいのか?月島」
心配そうにアキちゃんがわたしに聞いてくるけど、もう駄々をこねるだけの気力もない。
もうなんでもいい。お願いだから早く終わって……。
そのあとの他の委員決めの時間は、ただ必死に存在を消すので精一杯だった。