山田は気が気ではなかった。
毎晩2人の後を付けたり、飲み屋で偶然を装って邪魔をしたり、ありとあらゆることをした。さすがにマイクは山田の存在に気が付いた。
今日も夕飯はマイクと一緒だった。マイクは居酒屋が好きだった。
「今日子さん、あの山田というボウズは君の何なの? 恋人? セフレ? 」
「マイク・・・会社にはばらさないで欲しいのだけど恋人です。年下の恋人よ。」
「オーマイゴッド! 今日子さんには似合いません。僕と付き合いましょう。僕は君を満足させる自信ありマス。僕は君を連れてニューヨークに帰りたいと思っていマス。」
「NO! マイク。ダメよ! 私たち付き合ってもいないのに、なんでそんなこと言うの? 」
「これから付き合います。大丈夫ヨ。それに僕には山田を飛ばすくらいの力アリマス。それでもいいの? 」
「汚いことしないで。マイク。」
マイクは無理やり今日子にキスをした。食べるようなキスだった。
「マイク、ダメ。何するの・・・」
「諦めないよ。今日子・・・」
今日子は必死に抵抗したが、腕の中から逃れられなかった。店の中なのに・・・外国人はどこでもキスをしてくる。
店を出る前にトイレに行くと言ってそのまま逃げようと思った。