2人並んでカレーを食べる。


「凄く美味しいです」
「良かった……」


こんな、普通の事さえ私の宝物。


食べ終わった食器をシンクに置くと、スポンジに手を伸ばした。


「くるみ。それは、俺がやるから座っていて」
「でも……」
「良いから!」
「は、はい……」


皿を洗う先生を見ていると、目が合って笑ってくれる。


「くるみが、部屋に居るなんて幸せです」
「私も、優斗と同じ空間に居れる事が嬉しいで、す……」