鼻先を擽るいい匂いがして、堪らない。


先生の足音が近付いて来て、扉が開いた。


「あれ、起きていたのですか?」
「はい……。
いい匂いがして、起きちゃいました」
「クリームパスタ作ってみましたが、口に合うかは分からないです……」


そう言って苦笑いを浮かべる先生。


「凄く美味しそうな匂いですよ」


ベッドから立ち上がり、リビングに移動する。


テーブルに置かれいたはずの、大量の袋はキッチンカウンターに移動している。