そう言って、笑顔を浮かべた先生。


余程、教師になりたい理由が有るのかも知れない。


生徒の質問に答えながらも、黒板に何かを書いている先生の手を眺めた。


白石 優斗


黒板に書かれた名前は、先生のフルネームだろう__


優しい名前。


きっと、優しい人なんだろう。


何故か、そんな風に思えた。


窓から入る風で、先生の髪の毛がフワリと揺れる。


柔らかそうな髪から、目が離せない__