だけどそのとき、何となしに視線を送った先、一輝の母さんの背後に、俺は細い人影を見つける。

一輝の妹だろうか。

その女の子は、おかっぱが伸びたような髪型をしていて、ロング丈のTシャツに、黒のスラックスを履いていた。年は、ちょうど宵と同じくらいだろう。

切れ長の黒い瞳が、少し怯えたように、じっと俺を見ていた。

思わず、息を呑んだ。

その瞳に、間違いなく見覚えがあったからだ。