「…、」
軽くなったコーヒー牛乳を握る手に、緊張が走る。
近づくにつれ、声が聞こえた。
あの子じゃなくて……あずさの、でかい声。
「もー、私はすぐるの保護者じゃないんだって!つーかあいつこの先絶対ちょくちょくいなくなるから、この際その意味わからん落書きそのまま旗にしちゃっていんじゃない?私雑用だけどいちいちすぐる捜しに行くの嫌だよ?つーかそんな雑用お断わり!」
あずさの前に……目の前に、あの子、……
なんで、、、
「だいたいさぁ、あのバカは男のくせにいつまで経っても自分の、………あ。」
「……。」
緊張しながらあの子の後ろに立ったら、俺と目が合ったあずさの言葉が止まった。