「瞬くん、!」



教室の中に、マンボーと話してる瞬くんがいた。


間に合ってよかったって、……ここにきて、今更息が切れ出した。



「お、なに。珍しいじゃん」



滅多に来ることのない俺を見て、瞬くんが嬉しそうに笑ってる。


ほとんど来たことがないこの場所に、遠慮して中には入れないから、瞬くんが来てくれるのを待つ。



「なに、走ってきたの?」

「…、」



息が切れてる俺に、瞬くんは苦笑い。



「瞬くん、」

「うん?」

「あずさと、…」

「……」



続きを濁すみたいに聞いたら、瞬くんが一瞬黙り込んだ。


ほんの……一瞬。



「別れたよ」

「…、」



やっぱり……。


なんで、……いつ……



「ごめん、……俺、話聞いてやんなくて、」

「なんで大ちゃんが謝んの」

「だって、」



あの日瞬くんは、俺に聞いてもらうために来たはずなのに。


なのに……俺、