「菊ちゃんでいいと思いまーす!」
「はぁ!?おま、」
「私も菊でいいとおもーう」
「はーい、チームリーダーは菊で決定ね。じゃあ前に来て、早速リーダーシップを取ってねー」
「んだよもう、お前ら仕組んだろっ!」
女子たちに仕組まれて教壇に歩いてく菊のケツを、パシッと叩いて激励してやる。
菊は2年の時も学級委員とかやってたし、リーダーにはもってこいだ。
「じゃあ副リーダー、誰かやりたい人ー?」
「菊の弟、1-3にいるんじゃなかったぁ?」
「えっまじ?どれどれ!?」
「菊地の弟ー、手あげろー」
菊の弟には興味があって、みんなが後ろに注目するなか俺も初めて1年のほうに振り向いた。
「…、」
は?
え、……なに、……は、??
なんで、……いんの、……
あれ、……チームになった1年のクラスって……
え、つーか今、……目、合った、
「うわっ、まじ勘弁してくださいよー」
みんなが視線を向ける先で、超嫌そうに顔をしかめる1年がいる。
菊の弟、
菊に激似……。
「兄貴の巻き添えとかまじ勘弁」
「いいじゃんいいじゃん菊地弟、兄弟でリーダーシップ取っちゃえよ」
つーか、……まじで、一緒のチーム?
これ、すごい接点、じゃない?
「雄介……チームって、1年3組と、なの?」
「は?なに言ってんの、今更」
まじでか……。
まじでか!