しばらくしたら、1年がゾロゾロ入ってきた。


教室内の人口密度が一気に増えて、大半の奴らが振り返って1年生に注目してる。


そんな中で俺は雄介の動きを封じる遊びに夢中で、後ろなんて全然見ない。



「おま、俺をどうしたいんだよ!」



狭い中、どうにか自力で振り向く雄介も、1年生にはあんまり興味がなさそうで、俺の遊びに付き合ってくれてる。


遊びに飽きたからりんちゃんの話を真面目に聞こうと思ったのに、今度は雄介がずっとちょっかいかけてきて。


謎の攻撃をしてくる雄介を、パシっと叩いた。



「はーい、1年生のみなさんいらっしゃませ。3年2組の担任、林と申します」



りんちゃんが話してる最中も、雄介の攻撃は止まらない。


バカみたいにふざけながら、全然りんちゃんの話なんて聞かないで、ひたすら雄介の相手を続けた。



「じゃあまずはチームリーダーを決めたいんだけど、やっぱりリーダーは3年生がやるべきよねぇ?」



だけどこのまま遊んでたらリーダーにされかねないと思って、俺も雄介もふざけんのを即座にやめた。