「彼氏がいるいないに関わらず、迷惑なときは迷惑だし、迷惑じゃないときは迷惑じゃないんじゃね?」

「すごい当たり前のこと言ってるな、ヤマ」

「いや、だってそういうもんじゃん?」

「はぁ~……」



雄介も、いっぱい悩んでんだなって……見えなかった世界が見えてくる。


今までは全然、こんな話は聞いてるようで聞いてなかったのに。


今の俺の両耳は、真剣に雄介の話に集中してる。


聞いたからってアドバイスとかは、全然できないけど……。



「……景色、変わった?」

「ん?」

「その子好きんなって、……景色、変わった?」



最近、俺の中の景色が変わった。


今まで見えてた全部の世界が、ペンキを塗り替えたみたいにキラキラしてる。



なんでかなって……いつからかなって、考えたら。


初めて、あの子に会った日からだ。