「んじゃー、俺らこっちだから」
「またね、ゆゆちゃん!」
校門のとこで、佐々木くんと亜莉朱ちゃんが立ち止まって同じ方向に曲がろうとする。
「えっ!2人とも同じ方向なの?」
「あら、私ったら言ってなかったけ」
亜莉朱ちゃんの言葉に、私は首をかしげる。
「俺ら、幼なじみでーす」
「そうそう。このおバカなこーちゃんと幼なじみなの」
「えーっ!?そうなのっ!?」
おどろきのあまり声が出る。
そっか、2人は幼なじみだったんだ。
だからどうりで……
「仲いいんだねっ!」
笑顔で言う私に
「「良くない」」
息ぴったりに2人の声が重なる。
こういうの、仲がいいって証拠なんじゃないかな。