「でも、今やったって意味ないよねー」 腕まくりしていた制服の袖を、元に戻しながら、涼しい表情で淡々と話す俊。 「今入んないじゃ6月また汚れるって」 「「「たしかにーっ!」」」 俊の言葉に、3人で声をハモらせる。 「意味ないじゃないの!」 「っんだよー……がんばった分だけソンしたわぁ」 すっかり2人ともガッカリ気味。 若干(じゃっかん)、私も肩を落としているかもしれない。 時間を使ってまで、プールそうじをしたのだから。