「おりゃおりゃぁー!!」
「わっ、冷たっ。こーちゃんやったなー、これでどうだーっ」
「ふはははっ、顔面はやめろぉぉっ」
遠くからでもわかるくらいに、にぎやかで楽しそうな声が聞こえてきた。
「まーた男子どもはバカなことしてるよ」
「ふふっ」
亜莉朱ちゃんは、あきれ顔で2人を見つめている。
でもよかった、なごやかな雰囲気で。
どうせなら、仲よくそうじしてもらいたいもんね。
「俊ーー、終わった?」
「うん、ほとんど終わったよ」
「おぉー!やるじゃない、2人とも!やっぱり男子にまかせて正解ね」
「だろーっ!?すげぇーがんばったもん!」
あんなに不気味な色に染まっていた水は、きれいにすき通ったマリンブルーになっている。