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放課後、俊と一緒にプールへと向かう。



「なんで僕がわざわざ……」


「ね……」



となりで不満の声をこぼす俊に、私は苦笑する。



ちなみに、指名された人数は、私と俊をまぜての4人。



亜莉朱ちゃんと、佐々木宏太(ささきこうた)くんも一緒のそうじメンバーに。



亜莉朱ちゃんたちは、もう先にプールサイドに来ていた。



私たちもローファーとくつしたを脱いでから、ハダシでプールサイドに上がると、 塩素(えんそ)のツンッとした匂いが鼻を刺激した。



「結々、モップ」


「待ってね、えーっと……」



そうじ道具が置いてある倉庫のなかに入ると、1つだけモップがこわれていることに気づく。