中学校時代の親友、絵麻ちゃん。高校は公立の普通科。絵麻ちゃんは、高校デビューをしていた。中学校時代は、あまり目立たず、内気なほうであった。
しかし、高校1年生の夏に彼氏ができて、髪を染めてみたり、煙草を吸い始めたりしていた。それでも、遊んでくれていた。
絵麻ちゃんに対して、尊敬していた。
悪いことだとわかっていたけど、変わるってすごいと思った。
私は、親の期待には応えたい思いと、絵麻ちゃんへの尊敬で悩んでいた。
そして、髪は染めてはいなかったが、内緒で、煙草は吸いはじめた。
高校1年生の秋。絵麻ちゃんは彼氏と別れた。浮気が原因だった。
人を信じるって何だろうって思った。
絵麻ちゃんが号泣しているのを、慰めていた。
数日後、絵麻ちゃんとカラオケに行くと、
「私、実は、援助交際はじめちゃった。」と言われた。
「え?どういうこと?」
「実は、高校の友達が出会い系サイトで知り合った人にお金もらったらしくて、それで、誘われたの。だから、やってみた。そしたら、デートだけで10000円くれた。30歳くらいの人だったかな。」
「危なくない?やったりした?」
「まだ、ない。でも、いいかなあって。」
「そうなんだ。気をつけなよ。」
援助交際なんて・・・とこの時は思った。
私は、中学時代から家庭教師に勉強を教えてもらっていた。
初めて教えてもらったのは、中学1年生の時。
18歳の大学生の優さん。
中学生の時から、水泳部に所属していたため、週3回、部活後の20時頃から22時まで教えてくれていた。
両親は仕事でいないこと多く、妹はいたがテレビ見たり、音楽聞いたり自由に過ごしていた。妹もやる気はないながらも、週2回塾に通っていた。
高校1年生の夏のある日。
両親は仕事。妹は塾が21時までで、22時頃しか帰ってこない状況だった。
いつものように家庭教師の優さんが数学を教えてくれていた。
優さんの手が、制服のスカートのモモの上にあった。
『あれ?こんなことあったっけ?』
とは思ったものの気に留めるのをやめた。
数学に真剣に取り組んでいると、
「ねえ。」と呼ばれ
振り向きざまに、唇が触れた。
「えっ?」
驚き、立った。
すると、ベッドに押し倒された。
「俺のこと好きでしょ?いいじゃん。」
いつもの優さんではなかった。
必死に抵抗した。
「好きじゃない。」
でも、嘘。ホントは、好きだった。
制服をまくられ、胸をもまれた。
抵抗できなかった。
優さんのおかげで、高校でも1・2位をとれているから。
それ以上に、好きだから。
最後まで行った。
はだけた服を直した。
「これからも、度々よろしくね。
じゃあ、帰るね。」
優さんは、キスして帰っていった。
私の初体験だった。
それからも、来るたびに、触ってきたり、行為を行ったりしていた。
でも、家庭教師の日のみだった。
だんだん、不信になり聞いてみた。
「付き合ってはないんだよね?」
「付き合ってないよ。俺、彼女いるし。」
彼女いるのに、なんで・・・。わからない。
「でも、続けたい。」
「あ、うん。」
吹っ切れた。こういう人なんだ。
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数日後、絵麻ちゃんに会い、出会い系サイトで援助交際をする方法を聞いた。
「唯もやるの?楽しいよ。」
「うん。やる。」
家庭教師とのことを話した。
「ひどいね。最低。
でも、まさか、秀才の唯がね・・・。」
絵麻ちゃんにびっくりされた。
実際に、携帯で、出会い系サイトを登録し
『ツバキ・18歳です。お金欲しいんで、デートしたりしませんか?』
と入れると、すぐに返信。
『明日、会いたいなあ。お金は弾むよ。』
と返ってきた。
絵麻ちゃんに、
「明日、がんばれ!!また、教えてね。」
「うん。」
絵麻ちゃんとバイバイした。
昨日の出会い系サイトの人と会った。
26歳、イケメンの響さん。
デートをすることになった。
「ツバキちゃんは、お金を何に使うの?」
「服とか交際費ですね。旅行とか友達と行きたいんで。」
適応に話合わせた。別にお金に困っていない。
「そうなんだ。着いたよ。」
水族館だった!
本当にデートみたいにはしゃいで楽しんだ。
「今日はありがとう。はい、お金。」
「ありがとうございます。」
30000円もらい、さよならする。
初めての援助交際は終了。
すぐに絵麻ちゃんにめーるで報告。
『よかった。GOOD JOB』と。
こんなんなら、時々、やっちゃおうっと。
こうして、私の援助交際は始まった。
制服で行くときもあれば、コインロッカーに隠してある私服とウィッグで変装するときもある。
ラブホテルに入るときは、制服NGのため、私服に着替えるのだ。
週1回程度、援助交際をし、
週3回、家庭教師といちゃついたり、行為を行う生活をしていた。
高校2年生の夏休み終わりごろ、部活に参加していた。
部活が3時終わった。友達に
「帰ろう」
と言われたが、
「まだ、泳いでいくよ。じゃあね。」
「バイバイ」
と言って、部員のみんなは、帰っていった。
私は、泳いでいた。何も考えたくなくて。友達と遊ぶ気にもならない。家に帰る気にもならない。
なんとも言えないかんじであった。
30分ぐらい泳いでいた。
『もう、やめよう。とりあえず、帰る準備しよう。』
帰るため、シャワーを浴び、制服に着替えた。
更衣室を出ると、プールの入り口から、高崎裕一が入ってきた。
高崎裕一。高校2年生。17歳。
両親とも医者。
成績は、学年で1・2位。私も1・2位のため、敵意されている。
スポーツ万能で、特にバスケ・サッカー・陸上が得意らしい。
将来有望。先生からの評判も良く、爽やかで優しくて真面目。時期、生徒会長候補。
容姿端麗で、ファンクラブもある。王子様的存在である。
私は、彼が苦手だ。才色兼備で申し分ない。
私がテストでトップを取ると気に入らないような感じ。
「今回は、負けたなあ。次回は頑張るよ。」
と笑顔で言ってる振りして、笑ってないかんじ。
たぶん、親からも期待されてて、2位が許せないんだろう。
私は、どっちでもいい。期待はされているけど、医学部に入れればいいし。
だから、彼とは関わりたくなかった。
そんな彼が、プールに用事があるとは思わないけど。
何しに来たんだろう。
「こんにちは。今、女の子から追われてて、プールって意外と穴場なんだよね。」
『あっそう。プールを逃げ場にしないでほしいわ。』
プールは私にとって神聖な場所。なんかむかつく。
「頑張って。じゃあね。」
帰ろうとした。
「あ、待って。杉山さんに話があるんだ。」
『え?私に話?』
「そうそう。実はそのために来た。」
『私に話ってなんだろう?』
「杉山さんって。見かけに寄らず・・・って感じだよね。」
笑顔で言い始める。
「え?どういうこと?」
「見た目は、真面目だし、成績も優秀で、先生からも期待されてて・・・・。
でも、煙草吸うよね?」
びっくりした。
地元でしか吸ったことないのに。
私の家も・絵麻ちゃんの家も、高校から電車で1時間かかるところだし。
人違いだと思った。でも、動揺した。
「人違いじゃない?」
「じゃあ、これは何?」
スマホの写真を見せられた。
『私だ。』
動揺した。まさか写真まであるとは・・・。
「今、動揺したよね。(笑)やっぱり、杉山さんなんだね。」
何も言えなかった。
「あと、もう一つ。」
『まだ、あるの?』
「杉山さん、援助交際してるよね。
わざわざ、ロッカーに学校カバン入れて、トイレで変装して。
いろんな男の人と会ってるよね。お金もらってるよね。」
笑顔は変わらないけど、目は笑ってなくて真剣。
また、スマホの写真を見せられた。
ロッカーにいる私、トイレから出てきた私、男と歩いてる私が何枚か。
『ああ。言い逃れできない。
ってか、なんなん?私が何してようと関係ないじゃん。』
「関係ないじゃん。私が何してようと・・・。」
開き直って言った。
「本当のことなんだね。へえ~。」
「だったら何?お金?成績落とせとか?」
「そんなことしないよ。」
笑顔が崩れないが、少し嫌味な言い方をしてきた。
「俺に消してください。って言って。」
『はあ、何それ。でも消してほしい。』
「消してください。」
「ヤダ。」
『はあ?なんで言わせた?』
と思った途端、怒りと動揺で足元がふら付いた。
プールに落ちた。
高崎君が手を伸ばして、助けようとしてくれたが、一緒に落ちてしまった。
『最悪。でも、巻き込んでしまった。』
2人で、びしょ濡れになった。
「ごめんさない。」
「いや。いいよ。」
高崎君は、制服を脱ぎ、絞っていた。
遠くのほうから
「高崎君」
「裕一君」
と、叫ぶ声が聞こえた。
『ヤバい。こんなとこ見られたら巻き添え食らう。どうしよう。』
高崎君に手を引っ張られた。
プールの掃除用具用の倉庫に2人で隠れた。
狭くて密着していた。
彼の吐息が耳にかかり、心拍数があがる。
「高崎くん?」
目の前を人が通った。
通り過ぎていった。
「こっちには、居なかった。帰ったのかな?帰ろうか。」
諦めて、女子たちは帰って行った。
『はあ。』
同時にため息ついた。
ちらっと、高崎君の方を見る。
キスされた。
『え?意味わかんない。』
勢いよく、掃除用具用の倉庫を出た。
「意味わかんないんですけど。」
「いや、あの状況でするなって方が無理。」
「爽やかで真面目な高崎君が言いますか?」
「俺、男だもん。」
「そうですか。」
胸が高鳴るのを必死に抑えて、普通ぶった。
「で、さっきの続きだけど、消さない。」
「ばらすの?」
「そんなことしない。
ただ、杉山さんを、無茶苦茶にしたい。
俺は、誰のことも好きにならない。
でも、杉山さんに俺を好きにならせる。俺だけしか見れないようにする。」
「何?それ。」
言ってる意味わかんない。
キャパオーバー。
「一緒に駅まで行こう」
と誘われ、断ることはできず、後を歩いて行った。
駅に着くと
「スマホ貸して。」
逆らえない。渡す。
「俺の携帯番号登録しといたから、LINEできるね。よろしく。」
「あ、はい。」
また、キスされた。
「じゃあ、また明日。」
高崎くんは帰って行った。
私はモヤモヤしながら、帰ることにした。